フリーランスに役立つ言葉
生きていくための自分ルール 「書きとめておく」
ドラッカーは28歳の時アメリカにわたり、当時ヨーロッパで力を持つようになった、カトリック社会におけるイエズス会と、プロテスタント社会におけるカルヴァン派の二つの社会的機関が、同じ方法によって成長していたことを知る。
二つの組織は創設当時から、まったく同じ学習方法を採用していた。
(以下引用*)
イエズス会の修道士やカルヴァン派の牧師は、何か重要な決定をする際に、その期待する結果を書きとめておかなければならないことになっていた。一定期間後、たとえば9か月後、実際の結果とその期待を見比べなければならなかった。そのおかげで、「自分は何がよく行えるか、何が強みか」を知ることができた。また「何を学ばなければならないか、どのような癖を直さなければならないか」、そして「どのような能力が欠けているか、何がよくできないか」を知ることができた。
私自身、この方法を50年以上続けている。この方法は、「強みは何か」という、人が自らについて知ることのできるもっとも重要なことを明らかにしてくれる。さらには、「自分ができないこと、したがって行おうとしてはならないこと」も教えてくれる。
そしてまだに、「自らの強みは何か」を知ること、「それらの強みをいかにして強化するか」を知ること、そして「自分には何ができないか」を知ることこそ継続学習の要である。
(引用は以上)
*引用元
プロフェッショナルの条件
ーいかに成果を上げ、成長するかー
著者/P.F.ドラッカー
翻訳者/上田惇生
発行所/ダイヤモンド社
プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか / ピーター・ファーディナンド・ドラッカー 【本】
価格:1,980円 |
期待することを書いておく。
↓↓↓
9か月後にチェックし、その時点での評価をする。
↓↓↓
自分の強みと弱みを知る
↓↓↓
その後、強みは伸ばす、うまくいかないことはやってはいけないリストに入れる。
これは、前出のPDCAサイクルそのものだ。ちなみに見返りの時期は9か月でも1年でもいいと思う。
この話はPDCAサイクルの起源のことかもしれない。
一般には会社、病院、団体などでなにかのプロジェクトや仕事にこのサイクルを使われることが多いのかもしれないが、これを自分の人生に適用することをドラッカーは教えている。
ここでは「Plan」=「書きとめておく」としている。
何よりも、最大の目的は、自分の強みを知り、それを伸ばし続けるためにはどのようにすればよいのかを、人生を通じて見つけ、歩き続けていくことにある。
ドラッカーは「Check」に当たるところで、数か月前に書きとめていた自分に対する期待「Plan」とのズレを確認し、そこから「上手にできたこと、期待を上回って成果が上がったこと」を「自分の強み」として知ることができるとしている。うまくできないことは、一切やるなと言わんばかりである。
ドラッカーの著書を通じて、「自分の強み」で勝負しろと言っている。したがって、強みを知ることの重要性、その具体的な方法を説いている。
彼は若い時こそサラリーマンだったが、そのあとは大学で教鞭をとっていたとはいえ、個人プレーヤーだった。
その彼が、ながいあいだ、このルーティン(PDCA)をやり続けて現役を続けてきたのだ。
フリーランスや、個人事業主こそやらねばならない。
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