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持続して半年 

9年前に一度ブログを始めたが、すぐにやめてしまった。2記事だけ書いて、おわってしまった。

 

それで、いつか、もう一度再開したいと思っていたが、何年も過ぎて今年になってしまった。

 

振り返ってみると再開して、6か月過ぎた。

 

自分なりに約束を一応決めて、のんびりやっている。

 

 

ひとに持続を求めるからには自分もそれを実行すべし

Darko StojanovicによるPixabayからの画像

実は、きょうもブログ更新に挫折しそうだ。

 

しかし、何等か記事を書こうと思ったのは、歯科医師としての仕事において、患者さんに「持続の大切さ」を説いているからだ。

 

今日も患者さんに「夜には必ずマウスピースを装着してください。」と強く求めている自分がいた。

 

その方の上の前歯に入っているブリッジが今までも何度か外れたことがあった。その外れ方は、支えている橋脚にあたる歯の根っこが折れてしまって、患者さんの強い希望で何とか入れなおすことになった。

 

無意識でくいしばる時間が多いと、歯科医院で詰めたものや、かぶせものがはずやすくなります。

 

外れるだけならいいのですが、ブリッジなどは多くは、硬い金属を使用しています。

 

くいしばる力でこの硬い金属が外れずに、力が深いところにおよび、根っこを割ってしまうことがあります。

 

こうなると、通常は歯を抜かねばなりません。

 

ただ、患者さんが「なんとか歯を抜かずに、今のブリッジを戻してほしい」と希望したときはその希望に沿って可能な限りのことはします。

 

そのひとつが、「余計な力の排除」=「夜間の無意識でのくいしばりの影響を最小限にする」ことです。

 

具体的には 「夜にマウスピースを入れて寝る」 ことです。

 

夜間は、8時間の睡眠で15分間くいしばり時間があると言われています。

 

これを習慣化してもらうために、「毎日必ず」ということを強調して説明します。

 

しかし、持続することが難しいことが多いのです。

 

マウスピースを夜間装着する習慣に成功し始めるのは1~3年かかる場合があります。

 

いつも使用状況を聞き、「たまに忘れます」という方には、「必ず装着して寝ましょうね」とアドバイスをし続けます。

 

そのモチベーションになるのは、今回のように大きなブリッジが外れたりすることを何とかなくなってほしい。という期待です。

 

無意識でくいしばっていることは、自覚ができないので、日々何も不具合なく過ごしている場合は、ついつい忘れてしまうのです。

 

しかし、ストレスが大きくなると、夜間のくいしばりの力と時間が増えます。

 

そして、また同じことが起こるのです。

 

 

夜間マウスピース装着の習慣に成功したら歯科医院に来なくなる

他方で、何か月も何年かかっても、こちらから装着を促し、ついには「マウスピースを夜に装着しないと眠れない」という状況になると「歯医者卒業」ということになります。

 

いままで、1か月に一度は何らかのトラブルで救急来院されていた方が、パタッと来なくなります。

 

年に2~3回の「お口のお掃除」に来られるパターンに替わります。

 

もうダメかもと、あきらめていた、クラウン(かぶせもの)、やブリッジ、割れた根っこが、症状もなく何とかもっているのです。

 

持続の力、おそるべし

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

こうして、夜間のマウスピース装着、旅先でも例外なく装着する習慣に成功した患者さんたちに教えてもらうこと。

 

それは、習慣が今を作る。ということです。

 

 

今日も、ブログを更新にめげそうになったときに、大人になってから見事に、新しい習慣を身につけた患者さんたちのことを思い出したことが、今こうして書く力を与えてくれている。

 

また、今から習慣化しようと、挫折しながら続けようと頑張る患者さんを思い出して、なんとか書きました。

 

患者さん、ありがとうございます。